2021 筑波 耐久茶屋

Sugo選手権での出来事を踏まえ、レースに出るか迷っていた。

茶耐に出ること自体はこの年の夏の時点で決まっていて、車両(NINJA250 SL)を借りてTC1000で練習したりもしていた(その時は37.4秒で走った)

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最終的に出ることにした。

僕は筑波ライセンスを持っていなかった為、特スポで練習し予選、決勝に臨むという流れ。

迎えた特スポ。初走行のTC2000
2周くらいなんとなく走り10.8までタイムを上げ、ここから詰めていこうかとアタックを始めた1周目の1コーナー

まさかのフロントからスリップダウンを喫した。
転倒前フロントは完全にチャタっていた。
1000ccと同じブレーキングをしてしまった。

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借り物バイクなのに中破させてしまった。
当然その後の皆の走行枠も中止。
パッと見て、
アンダーブラケット曲がり
つまりフォークも怪しい
マフラーは見ての通り
アンダーカウルに穴

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急いで筑波から神奈川へ戻り、最低限アンダーカウルが車検に通るように直す。
しかし季節は秋寄りの冬。
常温では翌日まで樹脂は硬化しない。
幸い狭い部屋だったので暖房を全開にして風の当たる位置に補修したカウルを置く。
クソ暑いが泣き言を言っている場合ではない。

(まともな人間は真似しないように、、、)

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翌朝
カウルは無事硬化していた。
2時間程寝て再度筑波へ向かう。
ピットにはたっちーさんが夜な夜な曲がり修正したマシンが既にあった。
マフラーやフェンダーはFNBSから借りた。

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マシンチェックと倉田さんの慣熟を兼ねた予選を無事終え、決勝のスターティンググリッドに着くことが出来た。なんとかスタート1組目に食い込めた。

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決勝スタート
満身創痍のSLとたっちーさんが、クラス表彰台圏内で走行を続ける。コレは行ける。絶対にこのレースだけは表彰台に乗らなければならない。

そう思って僕のスティントを迎えた。

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が、

スティント終盤
ダンロップでコケた。

ハンドルが折れた。
スターカップも吹き飛んだ。
あー、全てが終わったと絶望した。
退避エリアから半ば諦めた気持ちでバイクを押して走りながらピットへと向かった。
途中でカズートとFNBSが迎えに来てくれてバイクを引き渡した。彼等が見えた時既に泣きそうになった。

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僕はもうリタイヤする他ないと思った。スペアパーツの有無も把握していなかったし、前日既に壊しているせいでマシンはもう限界だった。
しかし僕以外のメンバーは誰1人諦めていなかった。 
僕はライダーとしてだけでなくレースに臨む人間として失格だった。

そして修理を終え無事にマシンは送り出され、最後のスティントへ向かっていく。

そのあと僕は人目をはばからず泣いたw
自分のミスで周りの人間の頑張りを全て台無しにしたこと

そして、どうしても表彰台に乗りたかったこのレースをフイにしてしまったこと

学生時代 そこそこハードに部活をこなしてきたけど、この時ほどの不甲斐なさと悔しさを感じた場面は無かった。
もうお金の事なんてどうでもよくて、ただただチームに申し訳なかった。

ただのアマチュア趣味道楽ライダーだけど、
これほど熱中できる趣味と同じ熱量で取り組める仲間に出会えた事は幸せな事だと学んだレースウィークだった。

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